『ありさ USJに行こう♪』
 
                    Shyrock:作

第2話 たこ焼きを焼こう

 『ジュラシックパーク』や『ハリーポッター』を廻り『ハローキティーエリア』に着いた頃、辺りはすでに薄暗くなっていた。

 ありさは十分満喫したようで満足そうな表情を浮かべてる。
土産物屋で買ったスヌーピーの人形をバッグに入れず、大事そうに小脇に抱えている姿がどこか少女っぽい。

 「どう?楽しかった?全部周れなくて残念だったけど、もうこんな時間だしそろそろ帰ろうか?」
「すっごく楽しかったあ~~~♪恐竜すごい迫力だった~。でもターミネーターもよかったな~」
「はっはっは~!ご機嫌だね?ありさちゃん。明日また楽しみだね~」
「Shyさん……明日も連れてってくれるのかな?」

 突然友達が来れなくなって1人ぼっちになってしまったありさに、「明日は1人で周ったら?」とはとても言えなかった。
それに明日は日曜日ということもあって仕事は入れていない。
月曜日に帰ってしまうありさにとっては残り1日だけだし、ここは付合ってやるべきだろう。

 僕は快くうなずいた。
「明日、付き合うよ」
「わ~い!やった~~~♪」

 ありさは弾けるような笑顔を浮かべている。
「おなか空いたね?外のユニバーサルシティウォークで何か食べようか?」
「うん、おなか空いた~」
「どんなものが食べたい?」

 「え~とねえ~、え~と……Shyさ~ん♪」
「バカ、そんなもの食べられないよ~。あ、そうそう『ハードロックカフェ』はどうかな?ここのバーベキューリブ美味しいよ」
「『ハードロックカフェ』大好き~♪東京にもあるよ~。え~と、六本木と上野だったかな~」
「へ~、そうなんだ」

 「ありさの田舎にもあるよ」
「田舎に?あれ?ありさちゃんって生まれは横浜じゃなかったっけ?」
「うん、横浜~」
「じゃあ、田舎じゃないじゃないか」
「ありさにとって生まれたところが田舎なの~」
「確かに故郷のことを田舎っていうけど……でも横浜の人が聞いたら怒ると思うよ」

 「Shyさん?『ハードロックカフェ』もいいけど、せっかく大阪に来たからたこ焼きが食べたいな~」
「なるほど!よし、それじゃ、美味しいたこ焼き屋に連れてってあげるよ~」
「やったあ~!ユニバーサルシティウォークにあるの?」

 「うん、シティウォークにも大阪たこ焼きミュージアムというのがあって、たこ焼き屋が数店舗入っているんだけど、僕が行こうと思っている店は梅田にあるんだ」
「へ~、たのしみ~♪」

 僕はありさを伴って梅田の角田町にある某たこ焼き店へと向かった。

◇◇◇

 「ここのたこ焼きは自分で焼くことができるんだよ」
「へ~、面白そう~。でも、ありさ、うまく焼けるかな?」
「ありさちゃんは焼きもち嫉くのが上手そうだから、きっとたこ焼きも上手く焼けるよ~」
「ナニそれ!全然褒めてないじゃん~!」
「ごめん、ごめん、そんなに膨れないでよ~」

 注文したのはふつうのたこ焼きと、カレー入りたこ焼き、海老が入っている海賊たこ焼き、それと一銭洋食を頼んだ。
店員がやってきてたこ焼き用の鉄板に水で溶いたメリケン粉(薄力粉)を流し込む。

 「ネギは入れていいですか?生姜と天かすはご自由に入れてください」
店員が一通り説明をして去って行った。
説明は聞いたものの手順がよく分からず戸惑うありさ。
僕はありさに手本を示しながら、3枚ある鉄板の1枚をありさに任せることにした。

 ありさは慣れない手付きでたこ焼きピックでたこ焼きを裏返している。
「まだちょっと早いよ。もう少し固まってきた頃、ピックをこのようにするんだよ」
「Shyさん、慣れているね。ここへはよく来るの?」
「うん、時々ね」

 「ねえねえ、関西の家庭って、一家に1台たこ焼き器があるって聞いたけど、それってホントなの?」
「うん、たいがいの家庭にあると思うよ」
「やっぱりそうなんだ」

 「ありさちゃん、こっちのたこ焼きはもう焼けたよ。さあ、食べようか~」
「わ~い!いっただきま~す~♪」
「熱いからふうふうして食べるんだよ」
「は~い♪ふう~ふう~♪」
「ははははははは~!」
「きゃははははは~~~」

◇◇◇

 「すごく美味しかった~!Shyさん、ご馳走さま~♪たこ焼き自分で焼くのって楽しいね~。セルフたこ焼きのお店って東京にはあまりないかも」
「うん、大阪でも自分で焼く店ってそんなに多くはないね。お客さんの回転がどうしても悪くなるからね」

 「そうなんだ~。うう……それにしてもちょっと食べ過ぎたかな……」
「どれどれ?」
「きゃっ!Shyさんのエッチ~。うまいこと言ってありさのおなかを触ってるぅ~」
「おなかだからいいじゃん」

 「もっと下は?」
「バ~カ!ありさちゃん、梅サワー1杯でもう酔っているんだね」
「うふふ、酔ったかも~。Shyさん介抱してくれる?」
「冗談きついね~、酔ったふりしちゃって。もしよかったらもう1軒飲みに行こうか?」
「うん、行きたい!」


                

   この作品は「愛と官能の美学」Shyrock様から投稿していただきました